「他人はあなたの過去しか見ていない!」
ネガティブな自己対話のクセを変えても、
他者からの言語の刷り込みは続きます。
他人の意見は、何度も何度も聞かされ、
それを受け入れれば、自己対話と同じ
効果をもたらします。
繰り返し聞かされる意見は、それが
事実や自分の認識と異なるものであっ
ても、「確かに、そうかもしれない」
という自己対話を生み、自己イメージ
に上書きされます。
他人の話を聞いているとき、私たちは
話している人の言葉に対して3倍の
速さで自分自身に言葉を発しています。
話がやんだときは、それが6倍の速さ
になります。他人との会話によって
膨大な自己対話が誘発されるのです。
他人の意見がネガティブであれば、
膨大な量のネガティブな自己対話が
生じます。それによる自己イメージ
へのインパクトは強烈です。
例えば、重要な交渉の前に、上司から
「気には自分の意見をはっきり言え
ない性格だから、気をつけたまえ」
などと言われると、過去の「意見を
言えなかった気の弱い自分」が言語、
イメージ、情動記憶のセットでよみ
がえり、余計に自分の意見を言えな
くなってしまうのです。
このように他人の言葉は私たちに
大きな影響を与えます。
心無い一言や不用意な言葉がけも
あれば、善意の一言もあるでしょう。
しかし、発言者の意図がどうであれ、
他人の意見全部に共通することが
あります。
それは「あなたに何かを言う相手は、
昨日までのあなたの過去にもとづいて
話をしているのだ」ということです。
ということは「モヤモヤしてきた
これまでの自分をリセットしたい」
と思っているあなたいとって、
どんな他人の意見もそれはモヤモヤ
のもとです。
他人の意見をちゃんと見極め、
自分に受け入れるか、受け入れないか
しっかり考えましょう!