「コーチング・フォワード」
~失敗を修正した映像を見せる良い指導法~
正しい指導法とは「コーチング・フォ
ワード」というものです。
失敗を修正するには、正しい方法がある
のです。
まず、悪いクセを断ち切るために、
「置き換えの映像」を示す必要が
あります。
失敗がクセになってしまっている選手の
「無意識」には、失敗の映像が保存され、
リアリティとなっています。
これを「将来こうなりたいと望む映像」に
置き換えるのです。
置き換える映像は当然「成功している
映像」です。
例えば、フィギュアスケートでいえば、
4回転を成功させている時の映像を
何度も見せます。
もしも、まだ成功していなければ、
コーチや選手が理想とする4回転
ジャンプの映像を何度もみせることです。
その時に、まだ誰も成功していなければ、
成功している映像を想像できるように
手助けすることです。
ここで大切なのはコーチが選手に
「キミはできる」と声をかけて
あげることです。
選手が何度も失敗しても、落ち込んで
いてもコーチだけは成功を信じて疑わず、
「キミはできる」と声をかけ続けること
です。
間違ってもしてはいけないのは、
失敗した選手に
「なぜそんなことをしたのか?」
「どうしてそんなバカなことをした?」
と聞くことです。時間のムダです。
これは、コーチと選手の間柄だけでなく、
夫婦間でも、親子間でも、友達間でも、
上司と部下の間でも共通することです。
「何度言えば分かるんだ」と言う会話
ぐらい不毛なものはありません。
言えば言うほど、失敗がより強く記憶
されるだけです。
優秀なコーチや指導者は、相手の過去は
見ません。成長を助けたい相手の将来の
望ましい状態をイメージし、まるですでに
そうなっているように表現します。
これが、鍵です。自分自身と他人を新しい
未来へ導く黄金の鍵なのです。