なぜ?スコトマ(盲点)ができるのかを
脳の仕組みからご説明しましょう。
脳にはRAS(網様体賦活系)というフィルター
システムがあります。
このRASの働きは、必要な情報を認識し、
必要のない情報は遮断することです。
情報の遮断は脳にとって必要な働きです。
なぜなら、全ての情報を認識しようとすると、
脳はあっという間に機能停止状態に陥って
しまうからです。
例えば、「カクテルパーティー効果」という
ものもRASの働きによるものです。
立食パーティーでは会場全体がザワザワ
騒がしい状態です。そういう中で、
となりの人や目の前の人と会話が成立する
のは、必要な声を選択的に聞き分けている
からです。
このような選択的に自分にとって重要な
情報を取捨選択するフィルターの役割をする
システムがRASです。
それでなくても脳は非常に多くのエネルギーを
消費する器官です。もしも、五感で知覚した情報
全て処理しようとすれば、瞬時に食事で得ている
エネルギーを超えてしまうでしょう。
そのため、脳はRASによって上手に手抜きを
しながら、目の前の世界を全て認識しているかの
ように調整しています。
RASによって何か特定のことだけに集中していると、
新しいチャンスやこれから必要となる情報が遮断
され、見えなくなってしまいます。
そのため、RASを上手に働かせてスコトマ(盲点)
を外していくことが大切になってきます。